胃腸によいとされる温泉は、全国に数多くあります。特に、慢性の消化器疾患の場合は、入浴と飲用を併用するのが効果的です。
塩化物泉(食塩泉)は、飲用すれば胃液の分泌や胃腸の活動は盛んになります。そのため「胃腸の湯」として知られている温泉地も多いのですが、高血圧、心臓病、腎臓病などの持病がある場合は飲み過ぎに注意が必要です。
ナトリウム炭酸水素塩泉(重曹泉)は、飲むと胃酸が中和され、胃の活動が活発になります。胃酸分泌の少ない場合は、食後に少量冷たくして飲み、過酸症や胃潰瘍、十二指腸潰瘍の場合は、食前に温かい状態で飲むと効果があります。
カルシウム炭酸水素塩泉は、慢性胃腸病に効きます。また、炭酸ガスの溶けている二酸化炭素泉(炭酸泉)は、飲むとサイダーのような感じがしますが、胃腸の運動を促進させるので、胃弱に有効です。
強い酸を含む酸性泉は、刺激が強いので病弱な人や高齢者には向きません。しかし、薄めて飲泉すると低酸、無酸性の胃炎に効果があります。
また、20℃くらいの冷泉に入ったり、冷泉のシャワーを浴びる冷水浴も、胃腸の働きを活発にする作用があります。ただし、急に冷水を浴びるのは体によくありませんし、血圧も上昇するので、実行するときにはくれぐれも慎重に。
月刊みんかつ 176号より